「時にちゃん。君は永遠って何だと思う?俺は俺だと思うよ。え?中2病?違う違う。断じて違う!…理由?だって俺ってば最初に死んだ人間でしょ? それで今…何世紀だっけ。あ、そうそう。21世紀ね。21世紀までずーっと人の輪廻見てきたんだよ?それにずっと関連してきたんだよ?んでこれからいつ俺は輪廻に戻れるかわかんない。 多分1回人間が滅ばないと代替わりなんて出来ないんだろうねぇ。うわぁ、なんかそう思うと気が長い話じゃない?ねぇ、ちょっと、聞いてる?そんな顔しないでよ!おっさん地味に傷つくって!」




閻魔帳に落書きをしながら大王はそんなことを細々と話していた。私は突っ込むべきは突っ込んで後は放置をしていたらどうもそれが気に食わなかったらしく、今はなにやら本っ当、鬼って辛辣…とかなんとかぼやいている。 あとで鬼男先輩に刺されますよ、と言うと今日は鬼男くん非番だもんね!と意気込んだ答えが返ってきた。あぁもうこの人どうしたらちゃんと仕事してくれるのだろうか。 私がため息を吐くと隣でまた落書きを再開して幸せが逃げるよーなんていいだす。誰のせいだ、誰の。私の目が相当据わっていたのか、大王は少し遠慮がちにごめんごめんと謝り、次にはちゃんと仕事するから刺さんといてぇ!と懇願してきた。




「で、その永遠が何だと思うっていうのはどこから出てきたんですか」
「あぁ、えっとね、この間。ちゃんが非番の時に地獄に行く亡者に聞かれてさ」
「はぁ」




どうもその亡者は生前少し頭がアレだったようで、今も見回りに行くとその問いばかり投げかけられるらしい。そんなのに俺が永遠だ、なんて言ったら絶対襲われるでしょ? と苦笑いしながら大王は頬を撫でていた。まぁそうですよね、としか答えようがなかったのでその通りに答えて執務に戻ろうとすると服を引っ張られて、ちゃんの永遠は?と聞かれた。 ちなみに鬼男先輩は無いという答えだったらしい。まぁ彼らしいと言えば彼らしい。私も無いという意見には賛成なのだが、どこかにあるとすれば何だろう。そう考えるとわからなくなってきて、 結局わかりませんとしか答えられなかった。