「好きだよ」
「うん、僕も」
「じゃあ両思い?」
「そうじゃない?」
「疑問系に疑問系で返すなよ」
「だってよくわからないんだから仕方ないじゃん」
「何それ。じゃああたしのこと好きじゃないってこと?」
「好きだけど」
「…なんか恥ずかしい」



「あたしは妹子が正月にお芋しか食べなくても好きよ」
「誰から聞いたの、それ」
「え、本当じゃないの?」
「だから誰から聞いたの」
「太子さま」
「(あんにゃろう)」



「ねぇねぇ、妹子はお見合いとかするの?」
「しないけど。する暇がない」
「する暇があったらする?」
「する必要がない」
「なんで。太子さまと結婚するの?」
「あんな阿呆と結婚できると思う?その前に身分と性別が違う」
「じゃあ身分が対等で、男女だったら結婚する?」
「女でもあんな阿呆は願い下げだよ。多分結婚3ヶ月以内に過労死する」
「じゃああたしも願い下げ?」
「それはありえない」
「なんでそんな恥ずかしいことさらっと言えるの」
「じゃあなんではそんなに自信家なの」
「自信がなければ妹子の彼女なんてなれないよ」
「妻の間違いじゃない?」
「なんか妹子、今日変だよ」



「夜なに食べたい?」
「カレー以外」
「(どうしよう、カレーの予定だったのに)そっか」
「でも太子を呼ばないならカレーでもいい」
「呼ばないよ。ていうかなんで呼ぶの?今日太子さま誕生日?」
「違うけど来そうだから。」
「来ても妹子、追い返すでしょ」
「まぁね」



「そろそろかえる?」
「そうしよっか」
「ね、手ぇ繋ごう?」
「仰せのままに。」





(なんだこれ!)