「これで何回目だっけ」
「5回目」
「ばーか」
別れ話、5回目。でも今回はちょっと違う。
頬に刺さる水素だとか窒素だとかで構成されている空気じゃないほうの空気が痛い。
重いとも言う。




「もう、いやだ」
「うん」
「もうちょっと、謝罪の念とかないわけ」
「ごめん」
「…もういい」




彼女は俺に背を向けて肩を震えさせる。
本当は心からごめんって言いたいけど心がごねるから
口が動かないんだとかバカらしい言い訳を考えてみたけど、
あ、もうその時点でだめだと思って俺は仕方なくため息をつく。
そういえば、今年の11月18日の風は少し冷たいです。




とりあえずこれからのの機嫌のことだけを考えて、ぼぉっと夕日を見る。
そういえば今日、ぱっつぁんたちと飯食う約束してたっけ。
いけそうにないから電話しなきゃな。
向こう一週間、女の子を含んで遊ぶのも全部断ろう。
それで、休みの日はずっとどっちかの家でゆっくりしてよう。




俺がそのことを伝えようとのほうを振り向くと、もうはどこかに行ってしまってて、
今日最後にみたの震えた小さいな後姿を思い出す。
急いで、下足に向かった方がいいな。